選択的レーザー線維柱帯形成術(SLT)

選択的レーザー線維柱帯形成術(SLT

緑内障治療の1つです。

隅角という組織にレーザーを当て、水の流れをよくして眼圧を下げる方法です。

レーザー自体の施術時間は5〜10分くらいです。

点眼剤が使用できない(妊婦さん・重篤な副作用など)、点眼剤の効果が十分に出ていない場合に適用となります。

術後の炎症はほとんどなく、まれに起こった場合も一過性のものです。

SLTレーザーの効果持続期間は平均して2,3年ですが、10年近く維持されているケースもあります。

効果が減弱した場合は、2回、3回と再度施行することが可能です。

毎日の点眼の煩わしさがなく、副作用がほとんどない事もメリットといえます。

ただし、全員に効果があるわけではなく、約70%の症例で効果が確認されているにとどまり、残り30%は効果があまり確認されておりません。


新しい緑内障手術

最近の大きな話題として、緑内障手術の際に特殊な装置を眼内に埋め込むインプラントが開発されました。一つはステンレスでできた非常に小さなチューブを房水が眼内から眼外に流出する場所に埋め込むというものです。特に濾過手術の際の術後合併症の軽減や時間短縮などに貢献できるものです。ただ、これで緑内障手術が完成したわけではなく、まだまだ多くの解決しなければならない問題があります。