手術を優先

英国の緑内障専門家の間で言われだしたことですが、緑内障を見つけたら、始めから手術を行うべきだとの意見があります。
理由は薬物治療を行い、レーザー治療を行ってから手術を行うと手術の成績が落ちるからだということです。
これは、長期にわたる薬物治療は手術後の傷の治りを早め、結果として緑内障の手術成績を落とすということから出てきた考えです。
確かに、私も若い患者さんに対して薬物があまり反応しなかったために早期に手術を施行し、現在でも全く薬物なしで良好な結果を得ているという経験があります。
ですから、私もこれには一応賛成ですが、手術には100%の安全はありませんし、緑内障手術の宿命ですが、一時的にしろ術後の視力が低下することもありますから、全ての患者さんに対して手術治療を優先することには反対です。